chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

「言葉の海へ」漕ぎ出そう

「舟を編む」私、辞書つくります ー 言葉の海へ漕ぎ出そう ( 目指す先は『大渡海』それとも『大言海』?) 恋愛【れんあい】 特定の二人の 互いへの思いが 恋になったり愛になったり 時に入り交じったりと 非常に不安定な状態 TVドラマ『舟を編む』・・・玄…

南天荘主人 ー 歌人の井上通泰とその弟の民俗学者 - 柳田国男のことなど…

南 天 寒い季節に京都市内を歩いていると、彼方此方の庭や道路との境に、南天の赤い実がたくさん付いているのが目につく。南天…南天と口ずさんでいると南天荘(雅号)という明治時代に活躍した歌人の名を思いだす。数年前にひょんなことから南天荘主人・井上…

桃は咲いたが、桜はまだかいな…?

春の嵐が去った日の午後、久しぶりにNikon D700にマイクロレンズを装着し、京都御苑から琵琶湖疎水に向って散歩してみた。 桃園の若木はまだまだ蕾が多かったけれど、昨日からのひどい雨にも負けずけなげに咲いていた。梅園の梅もまだ咲いていた。さて、"黒…

春の一日 、賀茂川と植物園をめぐり陽光を受けてバードウォッチング、そして可愛い花に出会う

久しぶりに賀茂川の上流を散歩しているとバードウォッチングの団体と遭遇。ついでにわたしもお仲間に… アオサギの飛翔 ホシハジロ? ↓ これより政治家先生の形態模写 「記憶にございません」と頭を掻く鴨さん 寝たふり…二階さん? 死んだふり…森さんだったり…

雪の降る日に京都御苑をぶらり散策してみた

モクレン芽吹く この冬は暖冬には違いないけれど、突然に冬の嵐がやってきた。梅は咲き始めたが雪の帽子を冠りちょっと寒そうにしている。コタツで背中を丸くしていてばかりでは、老け込むのが早くなりそうなので(もう立派な爺さんだけど)京都御苑に散歩に…

初冬に咲く薔薇も美しい? ー キャノンの古いレンズで撮ってみた

わたしの手もとに、頂いた古いキヤノンのレンズが七本ある。そのどれもがフィルム全盛時代のものだ。カメラもあったけれど、これもフィルムで撮るEOS-1V(hS)という馬鹿でかいやつだ。10年ほど使っていなかったようでバッテリー室は案の定アルカリ乾電池…

福井県三国湊の粋を探す旅 ー その魅力とは?(岸名家、森田銀行などの古い建物が大切に保存されていた)

東尋坊 東尋坊を後にして次に向ったところは、かつて北前船の寄港地として栄えた三国湊である。今では鄙びた漁村なのではないか、などと想像していたらそれは大きなまちがいだった。 ベンガラ色の「三国湊町屋館」 旧・岸名家(入館料100円) 岸名家は、代々…

秋晴れの日、越前永平寺と橘 曙覧(たちばなのあけみ) 記念文学館を訪ねてみた

JR北陸線・福井駅 来年の三月には北陸新幹線が敦賀まで延伸するという。その前に、一度も福井には行ったことがないという連れ合いと共に、みたび永平寺や二度目となる東尋坊を訪ねてみようか、などと考えて小さな旅を企てた。さらに『独楽吟』などすっと心に…

奈良の花街跡 洞泉寺町の旧川本楼を訪ねてみた

旧川本楼(町屋物語館) 大和郡山市が購入し耐震化工事の後に一般公開。入館無料。 玄関内部(写真の間) 壁には娼妓の写真が飾られていたという。床にある池では金魚が優雅に泳いでいたようだ。 くつ脱ぎ場 左の部屋が娼妓溜 娼妓溜 建物内部から屋外を望む…

令和の時代 昭和の面影を求めて大和郡山をゆく

大和郡山を訪ねるのは四十余年ぶりだろうか。郡山城は以前に訪れているので、二度目の今回は、町屋を尋ね歩く旅と決めていた。さてどんな町屋に出会えるだろうか。 駅前商店街の酒屋さん まるで造り酒屋さんのような建物だ。 正面はというと…下街道との交差…

京の台所、椹木町通り(東魚屋町)界わいを探索してみた…

ご無沙汰しております。京都御苑の西側、烏丸通りの西に東西に走るちょっとばかり狭い通りがある。その通りは江戸時代には京の台所といわれた市場だか、魚問屋が軒を連ねていたというから、賑やかな通りだったのであろう。そして意外な場所に豪勢な造りの長…

曼殊院門跡の枯山水に桂離宮のおもかげを見る ー 数寄屋造りとその意匠

曼殊院門跡を訪ねたのは久しぶりのことである。この寺院を訪ねる楽しみの一つは、何よりも江戸時代初期に建てられた書院造りの建物にある。とりわけ廊下の造りの見事さには ため息がでる。廊下に敷かれた緋毛氈の朱色と庭園の緑とのコントラストがとても美し…

雨の京都御所の庭をNikon D700とAF NIKKOR  85mm 1:1.8Dレンズで撮ってみた

御池庭 本降りの雨の日を選んで、古くて重たいカメラ(骨董品級)とレンズを引っ張り出して京都御所へ向ったのはGW最終日のことだった。雨の日を選んだのは他でもない、渚の石を黒く撮りたいためということにしておこう。 欅 橋 欅 橋 カメラはNikon D700と…

たまには気合を入れて新緑の雨の嵐山と天龍寺塔頭 - 花の宝厳院などを撮ってみるかな

雨の渡月橋 写真では、渡月橋を渡る人は少なく見えるが、平日その上雨の日なのに嵐山駅前は大変な人出である。ほとんどが外国人観光客に見える。 上流で痛ましい事故のあった数日後のせいか、大堰川で遊覧を楽しむ人は少なかった。 宝厳院山門 受付のご婦人…

光源氏 新緑に映える野々宮神社と祇王寺を訪ねる?

六条の御息所は、源氏との仲を諦めて斎宮とともに伊勢への下向を決意するの章 斎宮の伊勢へお下りになることが近づくにつれて、御息所(みやすどころ)はもの心細く思し召される。なにぶん御身分がお高いので目障りなものにお思いになっていらしった源氏の姫…

銀閣寺の庭をオールドレンズで撮ってみた

銀沙灘越に観音殿を望む この銀沙灘の白川砂、いったいどこから運んだのでしょう。白川砂は比叡山一帯で産出される白い砂のこと。主に雨水に混じり白川に流れ込んでいて、昔は白川上流には川沿いにいくつも採取業者があって、建物やベルトコンベアの残骸のよ…

新緑の半木の森をひとり行く

近ごろ永井荷風にハマっている。荷風といえば『濹東奇譚』のように、玉の井や吉原などを題材にとった小説ばかりを書いていると思っていた。ところが荷風の日記(断腸亭日乗)を読んでいると漢文調の立派な(わたしが言うのもアレだけど)文章を書いているこ…

龍安寺石庭をオールドレンズで撮影してみたけどどうかな?

龍安寺石庭全景 三十余年ほど前のことだけど、寺町通を歩いていて小さな写真店のショーウインドーに目を止めた。そこには欲しかった35mmのレンズが三千円ほどで売られていた。中古だったが、その価格に惹かれて当時お金の無かった(今も無いけど)わたしは迷…

冬枯れの森を歩く

画像をクリックすると拡大できます なからぎの森を歩くのは久しぶりのような気がする。今回はモノクロームで撮ってみたい気分なのでデジタルカメラだけど試みてみた。フィルムを用いたいけれど、古希を過ぎた今となっては、体力も、気力も、財力もないのでね…

冬のバラ園

久しぶりの投稿です。昨年は年明けに義母を、年末に母を見送った。どちらも百歳という年齢であり、働きづくめの一生であったと思う。 二人ともまだ幼さが残る顔をしていたころ、関西の紡績工場に働きにでてきたようだ。二人は長女だったので家族を養うためだ…

紅葉の盛りに洛北芸術村を歩いて思ったこと ー 美は諧調にあり?

かつて小説家の瀬戸内晴美(寂聴)さんは『美は乱調にあり』という小説を書いた。その内容は知らないけれど、職場の同僚でキリスト教信者にしてアナーキスト(そんなんあり?)を自称していた男から聞いたその言葉が今でも頭の片隅に残っている。 お土居越し…

青蓮院門跡に陰翳と雅を観る

樹齢800年余のクスノキ 相阿弥の庭 小御所を望む いつかは数寄屋風の家に住んでみたい、と夢を見た。仕事柄、国宝や重要文化財である建物に出入りすることがあった。書院造り、寝殿造りの魅力とそこでの生活の大変さも、人よりは肌で感じている。夏は良いと…

すべてはここから始まった「陰翳礼讃」?

" わらじや " 鞄一つを肩に掛け、ふらっと京都に来てから間もなく半世紀が経とうとしている。その頃のことだ、下宿先は見つけたものの、まだ勤め先は決まっていなかったので、出費を抑えるべく毎日インスタントラーメンばかり食べていた(たまにはハムカツを…

お泊りは鴨東の路地を入ったところ?

" 大分その辺を歩いた後、わたくしは郵便局の立っている路地口の煙草屋で、煙草を買い、五円札のつりを待っていた時である。突然、「降って来るよ」と叫びながら、白い上っ張りを着た男が向い側のおでん屋らしい暖簾のかげに駆け込むのを見た。つづいて割烹…

陰翳礼讃と鴨東奇譚!?

・ 前回のシリーズは、十代最後の歳から二十代はじめにかけて撮影したもので半世紀ほど経たものだった。今回お目にかける写真は三十代から七十代にかけて撮影したもの。フィルムによるモノクロ写真あり、デジタルになってからのカラー写真ありと色々ある。題…

昭和の祇園祭をちょっと覗いてみた ー ニコンNEW FM2 で撮る宵山

宵山の朝 今年は祇園祭の山鉾巡行が行われるようです。この時期、京都ではもっとも蒸し暑いときです。そして巡行の前日、前々日の宵山・宵々山の夜は山鉾町の辻々にはたくさんの人であふれかえります。三十余年前、そんな光景をちょっとだけ見ました。 路地…

伊勢神宮のふる里 - 丹後一の宮元伊勢籠神社と その奥宮・眞名井神社をたずねて

元伊勢籠神社鳥居 元伊勢籠(この)神社は、この奥にある眞名井神社から遷された(祭神の豊受大神と天照大神が伊勢に遷れたあと)もので彦火明命(ひこほあかりのみこと)を主祭神としてお祀りしているという。伊勢神宮外宮と内宮の両方の元であることから「…

雪舟も描いた巡礼の道と五重塔 ー 成相山-成相寺(国宝・天橋立図)

かの画聖-雪舟えがくところの「天橋立図」をTV番組で見てから、その図の最上部に描かれていた成相寺(なりあいじ)を機会があれば訪ねてみたいと思っていた。その機会は早くもやってきた。 成相寺山門 成相寺は日本三景の一つである天橋立を眼下に望む景勝地…

白砂青松の道をゆく ー 天橋立

天橋立の砂浜(北の方角を望む) 日本三景の一つである天橋立を訪ねるのは実に四十余年ぶりである。その時は想像と違っていたのでがっかりして帰った覚えがある。あの頃は天橋立にはゴミが散乱していたので、砂州を歩いて対岸に渡る気持ちが萎えてしまい、途…

丹後半島巡礼の道

ご無沙汰していました。世間が騒がしくなり、ブログ作成から遠ざかっていました。先日、連れ合いが元伊勢籠神社にお参りしたいというので天橋立から元伊勢籠神社・真名井神社などへ「巡礼の旅」に出かけてきました。その報告といたしますので、しばしお付合…