chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

モンテーニュ『エセ―』を読む

東京高検検事長 "賭けマージャン” 辞任に思うこと

近ごろ永田町あたりで、賭けマージャン辞任で「訓告処分」は どうのこうのと騒がしい。 今日『エセ―』を読んでいたところ、またまた面白い文章に出 あったので紹介したい。 ― 寝る前1分の「エセ―」― 「わが国の高等法院のあるものは、法官を採用するに当たっ…

今更ながらアベノミクス、検察庁法改正案に思うこと

明神池 寝る前1分の「エセ―」を読んでいると次のような面白い文にであった。 行為においては無気力で、言葉だけ哲学者めいた人を私は憎む 哲学者のある者は国家の政治が無能な人間によって占められているのを見て、 身を引いた。 ヘラクレイトスは王位を弟…

上高地 樹間清流

・ chikusai2.hatenablog.com 久しぶりに「エセ―」を読んでいたところ面白い文にであった。 「もしもわれわれの魂が、学問をしたために一段と正しく歩むように ならないなら、また、そのためにわれわれの判断が一段と健全になら ないなら、私は私の生徒たち…

昭和の記憶 東京湾に浮ぶ “夢の島”

・ 寝る前1分の「エセ―」 ただこのことだけを言っておく。哲学者ピュロンはある大嵐の日に船に乗っていたが、 自分のまわりでひどく恐れおののいている人たちに向って、その嵐にまったく平気で いる豚を示して彼らを元気づけた。 それならわれわれはあえて…

昭和の記憶 「安全地帯」って何 ?

寝る前1分の「エセ―」 ある人は貧困になるためにお金を海に投げ入れたが、 その同じ海を多くの人々が富を釣り上げるために 四方からかき廻す。 エピクロスは、富むことは厄介をなくすことではなく、 別の厄介と取り換えることだ、と言った。 実際、吝嗇を生…

昭和の記憶 丸の内 25時 その 2

寝る前1分の「エセ―」 ところで、ある人たちが恐ろしいもののうちで もっとも恐ろしいものと呼んでいる死を、 別の人たちが現世の苦しみの唯一の避難所、 自然の最高善、われわれの自由の唯一のよりどころ、 万病に効く速効薬と名づけているのを知らぬ人は…

モンテーニュと吉田兼好の死生観

大正池の朝 モンテーニュと吉田兼好とは、たいそうなタイトルを付けたものだ。 これだけで一冊の本が書けるだろう。今夜は二人の死生観があまり に似通っている、ということを二人の「エセ―」から少しだけ引用 して、読者の感想を仰いでみたい。 「裁判官べ…

モンテーニュ『エセ―』を読み始めたが…

大正池より望む穂高 いつ頃のことだったか、モンテーニュ『エセ―』が 妙に気になっていた時期があった。 すでに読んだ方、あるいは読もうとした方はご存知 のように『エセ―』は大分長いものなのだ。同じ長 い随筆(?)でも『カザノヴァ回想録』とはだいぶ …

夜に咲く花 2

寝る前1分の「エセ―」 私は最近、いくらもない余生を平穏と隠遁のうちに送ることにして、 できるだけ他のことに心を煩わすまいと決心して自分の家に退いた が、私の精神を完全な無為のうちに過ごさせ、自分のことだけを考 えさせ、自分の中に安住させること…

夜に咲く花

寝る前1分の「エセ―」 われわれの生命はどこで終ろうとそれはそこで全部なのだ。 人生の有用さはその長さにあるのではなく使い方にある。 長生きしてもほとんど生きなかった者もいる。 この世にいる間はこのことを心にとめておけ。 おまえたちが十分に生き…

昭和の記憶 丸の内 25時

寝る前1分の「エセ―」 軽い悲しみは語り、深い悲しみは沈黙する。

昭和の記憶 丸の内辺り2

・ 寝る前1分の「エセ―」 悲しみのために石と化した。 われわれの力を越えるいろいろな出来事に圧倒されたときに 呆然として声も出せず、耳も聞こえなくなるあの沈鬱な痴呆 状態を表現しようとしたのである。 実際、悲しみの力が極まると魂全体を驚愕させ、…

昭和の記憶 丸の内辺り

寝る前1分の「エセ―」 焦げ具合を言いうる者は弱い火に焼かれている者だ。 と恋人たちは言って、堪えがたい恋の焔をこう表現しようとする。 恋はあわれな私からすべての感覚を奪った。なぜならレスビアよ、 私はおまえに会うと、とたんに理性を失い、言うべ…

昭和の記憶 丸の内の月?

読者よ、これは正直一途の書物である。はじめにことわっておくが、 これを書いた私の目的はわが家だけの、私的なものでしかない。あ なたの用に役立てることも、私の栄誉を輝かすこともいっさい考え なかった。そういう試みは私の力に余ることだ。私はこれを…