chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

陰翳礼讃と鴨東奇譚

曼殊院門跡の枯山水に桂離宮のおもかげを見る ー 数寄屋造りとその意匠

曼殊院門跡を訪ねたのは久しぶりのことである。この寺院を訪ねる楽しみの一つは、何よりも江戸時代初期に建てられた書院造りの建物にある。とりわけ廊下の造りの見事さには ため息がでる。廊下に敷かれた緋毛氈の朱色と庭園の緑とのコントラストがとても美し…

青蓮院門跡に陰翳と雅を観る

樹齢800年余のクスノキ 相阿弥の庭 小御所を望む いつかは数寄屋風の家に住んでみたい、と夢を見た。仕事柄、国宝や重要文化財である建物に出入りすることがあった。書院造り、寝殿造りの魅力とそこでの生活の大変さも、人よりは肌で感じている。夏は良いと…

すべてはここから始まった「陰翳礼讃」?

" わらじや " 鞄一つを肩に掛け、ふらっと京都に来てから間もなく半世紀が経とうとしている。その頃のことだ、下宿先は見つけたものの、まだ勤め先は決まっていなかったので、出費を抑えるべく毎日インスタントラーメンばかり食べていた(たまにはハムカツを…

お泊りは鴨東の路地を入ったところ?

" 大分その辺を歩いた後、わたくしは郵便局の立っている路地口の煙草屋で、煙草を買い、五円札のつりを待っていた時である。突然、「降って来るよ」と叫びながら、白い上っ張りを着た男が向い側のおでん屋らしい暖簾のかげに駆け込むのを見た。つづいて割烹…

陰翳礼讃と鴨東奇譚!?

・ 前回のシリーズは、十代最後の歳から二十代はじめにかけて撮影したもので半世紀ほど経たものだった。今回お目にかける写真は三十代から七十代にかけて撮影したもの。フィルムによるモノクロ写真あり、デジタルになってからのカラー写真ありと色々ある。題…