chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

冬のバラ園





久しぶりの投稿です。
昨年は年明けに義母を、年末に母を見送った。
どちらも百歳という年齢であり、働きづくめ
の一生であったと思う。



二人ともまだ幼さが残る顔をしていたころ、
関西の紡績工場に働きにでてきたようだ。
二人は長女だったので家族を養うためだっ
たのだろう。偶然とはいえ東北と関東の山
間部から関西への出稼ぎだった(それにし
ても何故関西だったのだろうか)。



母が滋賀県にある紡績工場で働いていた
ことを知ったのは、わたしが五十歳にな
ってからのことだ。それまで一度も聞い
たことはなかった。
ある日突然あの工場はまだあるのだろう
か、とわたしに尋ねてきた。今まで話し
たことがなかったのは、おそらくつらい
工場時代のことを思い出したくなかった
のだろう、そんな気がするのだ。



 

年が明けて、冬枯れの植物園を訪れてみた。
冬枯れの植物園は、なんだか残り少ない自分
の人生の最後の姿を見ているような気もする。
まだまだやりたいことがあるんだけどね。


 












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