かつて小説家の瀬戸内晴美(寂聴)さんは『美は乱調にあり』という小説を書いた。その内容は知らないけれど、職場の同僚でキリスト教信者にしてアナーキスト(そんなんあり?)を自称していた男から聞いたその言葉が今でも頭の片隅に残っている。
先日、洛北鷹峯の「光悦芸術村」を徘徊してきた。あまりの人の多さに辟易し、光悦寺などの有名寺院はスルーして、「もみじ街道」から "しょうざん" 付近を廻り、そして金閣寺の横へ出て自宅まで歩いて帰った。道々、盛りの紅葉を眺め、歩いて感じたことは、紅葉の美は諧調にあるのではないだろうか、ということだった。
源光庵と光悦寺はまた今度訪れよう。
この付近から急な下り坂を降りて "もみじ街道" を行く。
この辺りの紅葉は見事だったが、ほとんどの人は急ぎ足で通る。
三十年振りに"もみじ街道"を歩いた。道沿いには豪華なホテルがいくつも建っているのはちょっと意外だった。レトロな意匠の外車に外国人が乗り、街道を連なって吹っ飛ばしているのにはまた驚いた。時代は変化しているのだなぁと思ったものだ。山中の京都も変わりゆく。