chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

津軽の春祭り(虫送り)

 

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“虫送り” の行事のようだ


田植の終る五月下旬から六月にかけ、津軽地方では五穀豊穣、無病息災を祈願し「虫送り」の行事がある。上の写真は車力村(現つがる市)で撮影した覚えがある。後方の平野には青々とした水田が広がっている。

 

 

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巡見使?

 

 津軽藩の殿様だか幕府の巡見使だかに扮した、紋付き袴姿のおっちゃん。なかなか堂に入っている。お神酒を飲みすぎないようにね。今年の作柄の予想は? 軽トラに跨るよりは、馬か籠に乗っていて欲しかったなぁ。

 

 

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太刀振り踊り?

 

若い男が女のような装いで杖(太刀?)を持ち踊る。如何なる祭りかは尋ねていないのではっきりしないが、虫送り行事での “太刀振り踊り” とはこれのことか?
津軽藩初期のころ、津軽半島西部のこの辺は新田開発の盛んなところだった。木造以北の土地は土質や水利が悪く、個人の力ではとても開拓できなかったので、藩の直轄工事として行ったという。

津軽藩は新田開発に相当積極的だったようで、藩内の武士を農村に送り込み米の増産に取り組んだ。冷害で大飢饉のときにはその政策が裏目に出て、餓死者の白骨が道端に枯れ枝のように積まれていたと江戸時代の紀行文に載っている。太平洋側の南部藩では、稗田を作っていたので津軽ほどは餓死者が出なかったようだ。
撮影年:昭和40年代

 

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