chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

大杉渓谷を歩く 6(大杉谷の魅力)

 

大杉谷の魅力は何処にあるのだろうか。

写真は1990年頃に撮影したものであるが、あえてモノクローム

ィルムを使用したものだ(三度目の探勝での撮影)。その方が、

私の意図を表すことが出来ると考えたからである。


男の嗜好は、最後には石(陶磁器)に落ち着くらしい。青年には

何が必要かは言うまでもない。美しい物は誰が見ても美しく思え

る。年齢を重ねるとともに有機質の物から無機質な物に興味が湧

いた。大杉谷探勝は単純に石を愛でる旅だったのかも知れない。

そのために水量の少ない季節を選んだのである。


岩から岩に飛び移り、気に入った岩があれば撮影し、疲れたなら、

岸辺の岩に腰を下ろしてエメラルド色に光る流れ眺めては仕事で

疲れた心を癒した。

 

 

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 大杉谷へのアプローチと好きな所

大杉谷探勝は、奈良県側の大台ケ原山から下る道と、三重県側の宮川沿い

に登る道の二つの方法がある。アプローチが長いので二泊の行程で予定を

組みたい。谷沿いの山小屋は堂倉に一カ所、桃ノ木に一カ所あり、避難小

屋も充実している。

七つ釜の滝、千尋の滝、ニコニコ滝と名瀑はいくつもあるが、私の好きな

ところは、ニコニコ滝のあるシシ淵である。四季を通して美しいところだ。

時間が許すなら、せめて二時間はこの場所で過ごしてみたい。今回の写真

はシシ淵で撮影したものだが、水量が少なかったせいか、谷の向こうにニ

コニコ滝が写っていない。