chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

大杉渓谷を歩く 5(深田久弥と大杉谷 )

 

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日本百名山」を著した深田久弥氏は、幾度か大杉谷を踏査し、世に

紹介している。

 

わたしが一度目か二度目の大杉谷を踏査した頃、大杉の集落でバスを

待つ間に近くの旅館で遅めの昼食を摂ったことがある。その旅館の女

将さんと思しきご婦人に大杉谷の話を伺った。深田久弥氏の話が出て、

私が「深田さんはこの集落の旅館に泊まっていたようだ」、と話を切

り出し、その頃旅館には若い娘さんがいたそうだが、今どうしている

のでしょうね、と話したら、「それは私です」と言う。不思議な縁で

あった。すでに女将さんは、年の頃六十代か七十代初めのようにお見

受けした。バスを待つ間、楽しいひと時を過ごすことが出来た。懐か

しい思い出である。今から三十年以上前の話である。

 

  

 

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