戦前の信州松本にひとりのアマチュア写真家がいた。卓越した技術と人並外れた感性でガラス乾板に見事な映像を刻みこんでいたという。惜しむらくも昭和11年に33歳の若さで病死。かれの存在とガラス乾板は時代から長く忘れ去られていたが、70年後に屋根裏でガラス乾板が発見され、没後80年を経てかれの写真展が京都でも開催されることになった。
京都会場での写真展会期は 2021年11月28日(日曜日)まで(無料)
京都写真美術館 ギャラリイー・ジャパネスク2F 三条・神宮道上がる
ここで紹介した写真以外に植田正治ばりのモダニズムを備えたものが何枚か展示されていた。明治末期にこのようなモダンな感覚を持ちあわせたアマチュア写真家がいたとは驚きである。機会があれば一度見ていただきたいものだ。