chikusai diary

昭和という時代に どこででも見ることができた風景を投稿しています。

道案内する犬

 

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ぬかるんだ道をゆく

 

十三湖周辺の景色
津軽地方の冬の訪れは早い。昭和四十年代の半ば、十三湖北部の荒涼とした
景色に魅せられ、わずか二年間ではあったが、仕事の合間に東京から通い続
けた。

一年目の冬は、積雪がほとんどなく地吹雪を体験することは適わなかった。
二年目の冬にようやく地吹雪を体験することができた。凄まじい風と雪が足
元から胴体めがけて襲ってきた。これは堪らん、と思ったがそれは望んでい
たものであり、嬉しくもあった。


当時の道は、まだまだ未舗装の砂利道が多くあり、それも嬉しかった。
二十歳の若者は、荒涼とした景色のなかに何を見ていたのだろうか。